リアカーの解釈

「リアカー」の解釈

道路交通法と道路運送車両法には、「リアカー」の定義や用途に関して明確な記述はされていません。ただ、日本では慣例的に、「リアカー」は「荷車であり人が乗車するものではない」という認識があります(但し法的にこの旨を定めた条項はありません)。この認識により、日本では、チャイルドトレーラーの運用に関して消極的に解される場合があります。

一方、グローバルの視点でみると、リアカーは以下のように理解されています。


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リアカーは英訳をすると、「Trailer」もしくは「Bike Trailer」となる。Bike Trailerとは、チャイルドトレーラーを含む、自転車連結方式の被牽引車の総称であり、その中で、子供を乗車させるための適切な安全装置を備えた被牽引車として、チャイルドトレーラーが分類されている。日本では社会通念として、リアカーは荷物を積むものと解釈されるが、グローバルな視点でみると、荷物だけでなく子供や障がい者を乗せて運ぶものである事がわかる。以下にその用途を説明する。


Bike Trailer(すなわち日本では「リアカー」)の用途

Bike Trailerの用途として海外で一般的に知られるものとして、Bike Trailer(すなわち日本では「リアカー」)は、貨物、人員、幼児、カヤック、身体障害者、ペット等の多様な物(人)を搬送するための、便利で環境負荷の少ない車両として認識されており、海外では、その積載される対象が多岐に及ぶことが分かる。

(以下英文参照:WikipediaのBicycle Trailerの説明文から引用、https://en.wikipedia.org/wiki/Bicycle_trailer)


General cargo(一般貨物): for transporting cargo of all kinds. The load capacity of commercially available cargo trailers ranges from 30 to 300 pounds (14 to 140 kg), but much larger loads have been transported by custom-built trailers or by multi-trailer "trains" attached to a single bicycle.


• Human passenger(人員) (as cargo): constructed to enhance the comfort and safety of one or more human passengers. These usually have a low centre of gravity and widely spaced wheels to increase stability when cornering, and often have integrated rain-proof covers, seat padding, and safety belts. A lot of the trailers designed for transporting children can also be converted to strollers. Trailers have also been used as pedicabs.


• Child passenger(子供) (as rider): trailer bikes and pedal trailer, one-wheel trailers (tandem trailers) with integrated seat, handle bars, and drive train, that normally attaches to the bike via the seat post (and operate very much like a tandem). These allow small children who can't yet ride a bicycle alone to accompany adult riders as participants and motive-power producers. These trailers are by far the most popular style.


• Canoe and kayak(カヌー、カヤック): designed for towing long, thin, relatively light-weight loads such as canoes, kayaks, or wind surfing rigs.


• Disabled passenger(障がい者): made for safely towing wheelchairs with persons in them.


• Pets(ペット): for carrying small domestic animals, especially dogs, that weigh less than 100 lb (45 kg).


グローバルの視点でチャイルドトレーラーを考察する事は今の日本では大事なテーマです。「リアカーは荷車だから人は乗れない」というのは、古い社会通念だけであって、それに捕われると、日本はこの分野でもガラパゴスになってしまうからです。チャイルドトレーラーは欧米では既に市民権を獲得した乗り物であるため、それを日本で公道走行不可のように扱うのは、時代の要請に逆行する施策となってしまいます。

よい機会となるのが、東京オリンピックです。2020年の東京オリンピックに向けて今後、外国人の訪日が増えるわけですが、そこではやはり、世界標準に対応した「おもてなし」が必要となります。

自転車が世界的に見直されている現在、日本でレンタルサイクルをつかって観光する家族連れも少なからず出てくるでしょう。そんなときは、欧米人にとっては当たり前の、チャイルドトレーラーのレンタルが必要になります。子供二人乗せ自転車では、危ないし荷物も載らないので、旅行客は敬遠すると思います。

今後オリンピック開催に向けて、インフラ、特に交通インフラの整備が進みます。ヨーロッパの都市を参考に、道幅が広くなったり、自転車レーンが整備されるわけで、チャイルドトレーラーに関しても利用の機会が今後増えると考えます。チャイルドトレーラーが社会に浸透している国は、主に交通インフラの整備された先進国です。「オリンピックで日本もその仲間入りを果たした」、みたいな話で盛り上がると良いのですが、とりわけインフラの整備に関しては、チャイルドトレーラーが、ある種のバロメーターになっている事は確かです。数年後、チャイルドトレーラーが一般に認知されて、自転車やトレーラーに優しい社会環境が構築されることを祈念したいと思います。